山咲千里さん(後編)
インタビュー後編では、山咲さんにとっての仕事観、「広くたくさんの人に伝えたい」という山咲さんの想い、本やブログでのコミュニケーションについての考察、オーガニック製品への感謝の気持ち、山咲さんの「夢」への想いなど、人生に役立つヒントをたくさん伺った。
(聞き手:近浦啓(クレイテプス) 写真:TOMOYO / 収録:2008年2月28日)
"世の中に役に立つ何かをするというフィーリング"
ー「美神伝心」(びしんでんしん)を読んでいて、山咲さんが書かれていたような見方があるんだと、男性としても、とても感動しました。それから、山咲さんにとっての仕事観も伺いたいのですが、本の中で「欲」の話をされているところがありました。具体的には、出ているお腹は自分の欲の表れで、この欲に勝つために仕事をしているといった部分です。最初に読んだ時、ちょっと意味を読み間違ったんです。「お腹が出ないように仕事で乗り越えようと思っているのかな」と思ったんですが、数行後の文を読んで違うことに気づきました。そうではなくて、もっと広くて深い意味だったんですよね。「行いは、自分が世の中に対して、何ができる人間か示すこと、仕事とは、この世に捧げる愛・・・」ということが書かれていて、それを「ちいさな地球への貢献」と表現されていた点が、非常に印象的だったんです。
山咲さんにとって「仕事」とはどんなものですか?
「奉仕」です。世の中に対してできる行いを積むという、大変小さな積み重ねでしょうけれど。
ーモデルとしての表現を山咲さんが求められる場合があると思いますが、それもやはり「奉仕」に根ざしていると言えるのでしょうか?
はい。常にそんな感覚です。
私にとって媒体や表現が何であれ、その根っこの動機は世の中に役に立つ何かをするというフィーリングです。
ーモデルの存在とはファッションやヘア、メイクだけじゃなくて、モデルとしての「生き方」という面も注目されていますよね。ちょうどSHIHOさんのインタビューの時にもその話が出たんですけど、一般の人々がモデルの方々を見ていて、「こんなに清清しく晴れ晴れしく生きられるんだ」と感じる。それってすごく希望を与えられると思うんですよ。そういう面で今のモデルは昔のモデルとは存在感がちょっと違うと思います。
「モデルとは、周りは自分の表面しか見てくれないの」と言うモデルさんがいました。
外面的なことを、周りのみんなが感じ取って、あれこれと言われるところに長年いる方には、「自分の内面を埋めよう」という目的もあるんじゃないでしょうか。
知人のモデルさんにも、自然と親しむのに田舎に家を持っていたり、公私の過ごし方をはっきり分けています。真剣にチャリティに取り組んでいる方もいます。
"どうしたらみんなと共有する感覚を持てるのか"
ー山咲さんは「山咲千里さん」という職業のような気がして、何と呼んだらいいかわからないんですよ。これまで出された10冊の書籍を読んでいても「伝道師」というか、「伝えている」という役割がすごく強いように感じました。
私自身も伝える役目があるように思います。
テレビという媒体が最初の仕事だったので、「より、たくさんの人に行き渡るにはどうしたらいいんだろう?」と考える傾向があります。
でもそれは「いかに合理的に」という意味ではなくて、どうしたらみんなと共有する感覚を持てるのかです。
ブログもそうだと思っています。
ー最初にお話していた「コミュニケーション」、そこに繋がりますよね。
ネット上での情報のコミュニケーションは、速さが特徴です。
でもその素晴らしさは、時として自分勝手な思い込みもつくってしまうこともあります。
ブログもコミュニケーションを優先するなら、そのつながりには情報の客観性や親切であるという点が大切とわかりました。
"自然を生かすもダメにするのも人なんです"
ー他にも聞かせてほしいのが、オーガニック製品のことです。ネリー・グロジャン博士の話を聞いていても思うんですが、なぜオーガニックに価値があるのかということが、著作の「美神伝心」(びしんでんしん)を読んでとても腑に落ちたんですよ。
例えばデメター認証のお話も書かれていましたけど、世界一と言われるほどすごく厳しい検査ですよね。つきつめると「人間と地球」とか「人間と人間」の調和があるんだなと思いました。
今、食品の危険性という面でも不安だらけという時代ですし、例えば、昔からおなじみのJASマークにしてもそう。
安心という基準があると、審査に合格し、マークをもらった側の企業も、厳しい審査を通り抜けたんだという誇りや、モチベーションの向上にもなると思います。
デメター認証はそこまで厳しくしなくても・・・と思うほどの認証ですが、その厳しさこそが信頼の証です。
ーオーガニックであるという条件を改めて見たら、単純に無農薬で有機肥料しか使わないといったことだけじゃなくて、「労働条件を守っている」という点も条件の一つだということが、とても印象的だったんですよ。結局そこに「人」の存在もあるんだと。
自然を生かすもダメにするのも人なんですよね。
そして、人がまず自然に馴染まないと、化粧品ひとつにしても作ったものも違ってきてしまうのではないかと感じています。
ーそこで、著作「美神伝心」(びしんでんしん)の中で山咲さんが書かれているオーガニックへの「感謝」というキーワードがとてもリンクして、とても感動しました。
ありがとうございます。
"夢というのは自分が過去から現在に来て、未来に行く時に必要な「パスポート」、「お守り」のようなものかもしれません"
ーこの本だから伝わるんですよ。本当に皆さんの力の結集あっての本ですよね。「美神伝心」(びしんでんしん)からはそのことがすごく伝わりました。
最後に聞かせてください。本の中で「夢」というキーワードについて書かれていました。本の中にあった、夢を育てるのに必要なのは、準備と、実践、記憶・・・というところです。この本に書かれている「夢」というのはとても身近だなと思ったんです。ともすれば叶わない前提で「夢」と言ってしまいがちですが、もっともっと身近でスケジュール表に書き込むような気軽さで、夢をもっと身近に置いておくことがとても大事なんだなと思いました。山咲さんの「夢」についての考えを聞かせて頂けますか?
夢って諦めたり、忙しかったりするとつい隅に追いやられてしまいがちですけれど、何歳になっても、今日一日で叶う夢を朝に描くことと、一生かけても出会いたい大きな夢も、それぞれに生きる力になってくれると思います。
それは野心ではなく、エゴでもなく、その人の一生を磨いてくれる「師」や「光」のような存在ではないでしょうか。
夢があるからこそ、暗い気持ちや、辛さも、一生続くことがないのだと励まされると思うのです。
夢というのは自分が過去から現在に来て、未来に行く時に必要な「パスポート」、「お守り」のようなものかもしれません。
そして最近感じるのは、自分を含めて「みんなで持つ夢」が大事だということです。例えば、友人同士で共通の夢を持つ、地域の人達と同じ夢を持つ、そんな「夢の精神力」というのも、すごく大きなパワーがきらきらしています。
ーそういう「夢」って「共感」のような感じでしょうか?
そうです。
一人で生きている訳ではないという自覚がお互いを支え合ったり、思い合うことの「良さ」を具体化してくれると思います。
美容にしてもそう。
ひとりでやるよりみんなで!です(笑)。
◆ 山咲千里さんのOfficial blog "美神伝心"も毎日チェック!
こちらの記事もチェック!
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